コラム46 ~日本人もビックリ?
「インド人もビックリ」
1964年(昭和39年)に、エスビー(S&B)食品のカレールーのCMがテレビから流れました。
インド人に扮した芦屋雁之助が、カレーのあまりの美味しさに飛び上がるというものでした。
インパクトが強く、このセリフも流行し、何かに驚いたときに多くの人が使っていましたが、現在では死語となり、私のような古いオヤジがギャグとして使うだけとなってしまいました。
ところで、実際のところ普段からターバンをしているインド人は全体の2%(シーク教の信者)しかいないそうです。
インドでも珍しいターバンを着けた、謎のインド風外国人(日本人)が描かれ、インド式とは似ても似つかない日本らしいカレーが出てくるのだから、インド人も驚くはずです。
このCMを見て、「インド人もびっくり」したと思います。
「カレー」は、昭和23年に学校給食に導入され、その後昭和25年には固形のカレールーが発売され、一般家庭に広まったと言われており、今やカレーは押しも押されぬ「日本の国民食」の代表格となりました。
「日本の国民食と言えば?」というアンケートでは、
【1位】寿司【2位】おにぎり【2位】味噌汁【4位】ラーメン【5位】そば・うどん、「カレーライス」は6位でした。
しかし、小学生に限った「好きな食べ物」アンケートでは、昔は1位カレーライス、2位ラーメンでしたが、最近では、回転ずしのせいか、寿司が一番です。
カレールー市場では、「ハウス」がダントツ(60~65%のシェア)で、「エスビー」、「グリコ」と続きます。ハウスのカレーのうち、半分はバーモント。つまり、日本のカレールー全体で30%を占めます。
そのバーモントが発売されたのが1963年(昭和38年)。クセがなく子どもにも食べやすい、甘みもある新しいカレーで、発売から50年以上も愛され続けているロングセラーです。(ずっと売り上げ1位!「ヒデキ、カンゲキ!」)
そこで、「好きなカレー(の味)ランキング」
1位:ビーフカレー、2位:チキンカレー、3位:カツカレー、4位:ポークカレー、5位:キーマカレー/ドライカレー、6位:バターチキンカレー、7位:シーフードカレー、8位:野菜カレー、9位:タイカレー、10位:スープカレー
さらに、「カレーの隠し味ランキング」
1位:コーヒー、2位:ソース、3位:チョコレート、4位:にんにく、5位:しょうゆ、6位:はちみつ、7位:ケチャップ、8位:牛乳、9位:トマト、10位:ヨーグルトでした。
その他にも、少数意見で「余ったジャム」「カルピス」「オリーブオイル」「焼肉のたれ」「みりん」「練乳」なんてのもありました。
ちなみに、カレーの付け合わせといえば、「らっきょう」と「福神漬け」の二強。(福神漬けがわずかの差で多数派)
近年カレーの嗜好はより本格、かつ多様化しています。カレーに合わせて付け合わせも進化しており、他の付け合わせでは、インドやネパールの漬物「アチャール」、「キムチ」、「マヨネーズ」、「きゅうりの醤油漬け」、「フライドオニオン」、「ガーリックチップ」、「柴漬け」、「紅生姜」、「ガリ」なんてのもありました。
カレーの発祥地である「インド」は、面積は日本の約8.8倍(世界7位)で、人口は約14億(世界第2位。あと数年で中国を抜いて世界1位になる予想)の、多民族、多言語国家です。
「インド人、嘘つかない」なんて言葉が、昔流行りましたが、大元は、「インディアン、嘘つかない」(西部劇ドラマ)でした。
そんなインドの面白い教訓を見つけたので、紹介します。
『インドの教え』
日本の親は
「人に迷惑をかけてはいけない」
って教えるけど、
インドの親は
「お前は人に迷惑かけて生きているのだから、
人のことも許してあげなさい」
って教えるらしい。